いくつになっても末っ子気質

思ったことをつらつらと 三十路真っ只中主婦のエッセイ 

初めての休日外来 娘が3回吐きました

 

離乳食を食べ終えてから2時間ほど後、娘が盛大に吐いた。

その後さらに2度吐いた。

いつもけたたましい泣き声をあげる我が子が泣くこともなく無の表情。

唇の色もいつもより薄い気がする。

 

彼女の身に何が起きているのか怖くなった。

母親であるわたしは狼狽えることしか出来ず、何をしたらいいかすらわからなかった。

昨日は日曜日で、予防接種や検診でお世話になっている医院はやっていない。

狼狽ているわたしを見ながら、夫は自治体から渡されていた育児本みたいなものを開き、まずは休日でも相談に乗ってくれる緊急電話みたいなものに電話をして指示を仰いでいた。そして休日診療している病院へ行くことになった。

 

車で20分かからないくらいの道のりがとても遠く感じた。

初めて行く病院で駐車場や受付の場所がわからず苛立つ。

夜間受付入り口を見つけ電話をした旨を伝えると、父親と子供は外のテントで待機の指示をされた。コロナ対策とわかってはいても無性に腹が立った。

のんびりとした動きにしか見えない事務員さんの動きにさらに苛立つ。

指示された小児科の入り口へ向かいドアを開けようと試みるも開かない。

受付へと走って戻り、ドアが開かないと告げても要領を得ない回答。苛立ちが溢れてしまい、どうしたらいいの!と声を荒げてしまった。

 

紆余曲折の後、小児科の先生に診てもらえる場面まで漕ぎ着けた。

診断の結果、食べ過ぎちゃったのかなあとのことだった。

その日の離乳食は7倍がゆから5倍がゆに変え、いつもよりも卵黄を多く入れたものだったが、いつもよりも食べっぷりがよく完食していた。彼女の体にはまだ早い段階のものをあげすぎてしまった結果が、彼女を苦しめてしまうことになった。とても悔やんで何度も何度も謝った。

 

なんでこんなに食べさせたんだ、日曜日に変わったものを食べさせないなんて当たり前だろう、母親ならもっとちゃんとしろ、このくらいのことで病院になんてくるな

そんなことを言われるんじゃないかと思っていたところに、先生がかけてくれた言葉はこんな感じのものだった。

 

1人目のお子さんですか?心配ですよね、他に心配なことはないですか?

何かあったらいつでも来てくださいね。

 

先生も看護師さんもとても優しくて、親までも救われた気がした。

コウノドリみたいな優しい雰囲気の小児科って本当にあるんだなと、安堵した。

 

その後の娘はというと、笑ったりごろごろしたり寝たり。いつもどおり元気に見える。

だけどいつまたあんなふうになってしまうかと思うと不安で押し潰されそうで、離乳食をあげるのが怖い。

自分がこんなにもだめな親になるとは思っていなかった。もっとちゃんと出来ると思っていた。そんな自分が嫌になる。子供を産み、育てるということ。それがこんなにも険しく重い責任を背負うことだとは想像出来ていなかった。この責任から逃れたい。全て投げ出して気楽になりたい。そんなことを思ってしまう。それでも向き合っていかなければならない。

 

この小さな命を守り、育てていく。

 

決して逃げてはいけないのだ。