いくつになっても末っ子気質

思ったことをつらつらと 三十路真っ只中主婦のエッセイ 

マタニティマーク 付ける・付けない問題

子供を作ることができない姉は、小さな子供や妊婦に対しての嫌悪感が非常に強い。

そんな姉に妊娠報告をするのはとても怖かった。

意を決して話してみると、手放しに喜んでくれた。これは全くの予想外。安堵で涙が溢れたことは今でも鮮明に覚えている。

 

次なる問題はマタニティマークだった。

母子手帳交付と共にもらっていたが、付けずにいた。

 

妊婦に対する風当たりが強い場面があることは様々なメディアでも取り上げられる。

マタニティマークを付けていることで嫌がらせを受けたという事例は珍しくない。

姉のように妊娠することが出来ない人にとっても不快な思いをさせてしまうだろう。

 

自分が気をつけていれば大丈夫なんじゃないか?と、しばらく付けないでいた。

妊娠してます!と宣言するようで気恥ずかしかったのもあるし、何より姉のような人々のことを考えると付けることが出来なかった。

 

再度意を決して姉に聞いてみる。

マタニティマークはどうしよう?と。

姉からの回答はこうだった。

 

お腹が目立たない今こそ付けるべき。

何かあった時に妊婦だとわかっていれば対処が変わってくる。

マタニティマークを見ることで嫌な気分になる人もいるだろうけど、気にしてはいけない。自分を守ることを優先して付けるべきだ。

 

まさか姉からこんな回答が返ってくるとは思っていなかった。

彼女からの助言が大きく背中を押してくれ、リュックの目立たない場所に付けるようにした。

 

自分がマタニティマークを付け出してから急に世の中の妊婦さんが目につくようになり、勝手に仲間意識を抱いている。

既に妊娠9ヶ月、もう少しで10ヶ月になろうとしている。妊婦だからと奢ることなく過ごしてきたつもりではいるがどうだっただろうか。

残りわずかとなった妊婦生活、周りへの配慮も忘れないよう心掛けながら無事に過ごしていけるよう気を付ける日々である。