いくつになっても末っ子気質

思ったことをつらつらと 三十路真っ只中主婦のエッセイ 

夫と生理用品

9ヶ月の妊婦になったので出産に向けて入院バッグを作らねばならない。

その中には夜用ナプキン1袋以上も入れておく必要がある。

 

そこで、ドラッグストアに赴いた時の話である。

 

基本的に買い物は1人でしたいのだが、夫は基本的にどこにでもついてくる。

それはドラッグストアにおける生理用品売場でも例外ではなかった。

 

女のわたしでも未だに生理用品売場で商品を選んでいる時間は気恥ずかしい。レジも出来ることなら女性の時に行きたい。そんなわたしをよそに、夫は何食わぬ顔で生理用品を観察し始める。その姿には気恥ずかしさのかけらも見受けられない。

 

出来ることなら1人でゆっくり選びたいところだが、妊婦を大切にしてくれている夫をないがしろにする訳にもいかず、とりあえず生理用ナプキンについて説明してみた。昼用夜用がある、羽つきと羽なしの違い、400だの350だのという数字はナプキンの長さを表している等々を教え、入院に際して必要なのは夜用のものであるということを伝えた。

 

するとどうだろう、彼は自ら商品を選び、これがいいんじゃない?などと宣ってきた。

 

そうだ、以前彼に質問したことがあった。

もし生理用品買ってきてと言ったら買ってきてくれる?と。

その時の彼は え?うん と、こともなげに答えていた。

 

付き合った当初、PMSが酷いと告白した時も、理解しようとし、プレフェミンという薬まで見つけて教えてくれたのもまた彼だった。

 

女性特有の辛さを理解しようだなんて思いもしない、夫とは正反対のタイプの父親の元で生まれ育ったわたしには、未だに彼の懐の広さは未知の領域である。母もまた然り、夫の話をするとにわかには信じがたいような反応を見せる。

だが実際にいるのだ、こんな人が。

 

自分と違う性を理解しようとしてくれる、この姿勢はとても有難いことだと、結婚してから改めて感じている。妊娠についても色々勉強してくれているらしく、妊婦本人よりも勉強してくれているようだ。過保護に感じることも多々あるが、とても大事にしてくれていることに日々感謝している。

 

これだけ大事にしてもらうと、こっちも大事にしなきゃなという気持ちになる。

まさに北風と太陽。

 

夫よ、いつもありがとう。