いくつになっても末っ子気質

思ったことをつらつらと 三十路真っ只中主婦のエッセイ 

卵と乳製品アレルギーの娘に用意したバースデーケーキ

娘が3歳の誕生日を迎えた。

ここまで無事に元気に大きくなってくれて本当に良かった。

 

誕生日といえばバースデーケーキだが、昨年までは娘用のケーキは用意しなかった。

卵も乳製品も食べられないんじゃケーキなんて夢のまた夢。世の中には豆乳とか米粉とかで作られた7大アレルゲン不使用のありがたいケーキも売っているが、添加物も沢山入っているものが多く、そういうものは食べてもらいたくない。数年経てば卵も乳製品も食べられるようになると信じているので、その時がきたら美味しいケーキを用意しようと思っている。とか言って昨年までは小さなホールケーキを買って娘が寝ている隙に2人で食べていた。甘いもの好き夫婦だから仕方ない。うん。

 

そして今年。

昨年までと同じ流れにしようと思っていた矢先、娘がバースデーソングを歌いながらろうそくを吹き消す仕草をするようになった。保育園も幼稚園も行ってないのにどこでそんなこと覚えてきたと思ったら、YouTubeやらAmazonプライムやらが犯人だった。彼女は自らiPadを操り好きな動画を観ている。その中に出てくるようで、やたらフーフーしていたのだ。恐るべし2歳児。

 

偶然だろうが誕生日前のタイミングにそんな仕草を見せられてはろうそくを用意しないわけにはいかない。しかしケーキは食べさせられない。パンケーキを重ねてろうそくを挿す?いや、クリームも何も無いんじゃあまりにも味気ない。彼女が食べられてろうそくを挿せる食べ物。行き着いた先は

 

水ようかん

 

作りましたとも。こしあん買って寒天とかしてバットに流して。あらやだめちゃくちゃ簡単。大きさの違う丸を3つ作って重ねてバースデーケーキ風味を出し、季節のフルーツを沢山盛り付けてごまかしたらなんとなく特別感を出せた。

 

彼女にとって人生初のろうそく吹き消し。

自らバースデーソングを歌い、手拍子をし、そして綺麗に吹き消した。繰り返し観ていた動画によりイメージトレーニングは完璧だったようだ。水ようかんもフルーツも美味しいと言って食べてくれた。すごく楽しそうにしていた。

 

なにこれめちゃくちゃ作った甲斐があったじゃん。

 

楽しすぎてろうそくが無くなるまで何度も何度も火をつけては吹き消すというのをやらされ、最後にはもう出来ないと言ってももっとやるんだと大号泣して手に負えなかったのはいらぬおまけだったが。

 

乳製品が解除になれば食べられるものの幅がぐっと広がる。その時はクリームも使えてもっとケーキらしいものを作れるようになる。その時が来るのが待ち遠しい。

 

アレルギーがあるのは大変だけど、出来ることはある。

喜びもある。

それが身に染みた娘の誕生日であった。