いくつになっても末っ子気質

思ったことをつらつらと 三十路真っ只中主婦のエッセイ 

ママチャリ上級者が初めてクロスバイクに乗ったらこうなった

前回の記事で書いた通り、突如スポーツバイクに乗りたくなり半ば衝動買いの勢いでクロスバイクを購入したわたくしだんご。今回はその後の記念すべき初乗りについての記事である。

 

自分で言うのもなんだが、わたしはママチャリ上級者である。何を持って上級者と言うかはよくわからないが、それでも一定の自信を持って乗ってきた。購入前に跨がせてもらった感じでも、思っていたより前傾姿勢になるわけじゃなかったし余裕でしょとすら思っていた。

 

そんなわたしが、で、ある。

 

購入したばかりのクロスバイクに跨り、お店のお兄さんに見送られながら恐る恐る一漕ぎした瞬間の感想。

 

なにこれ怖い...!

 

軽い、とにかく軽いのだ。

ハンドルがくるくる動いてしまう。

お願い言うことを聞いて!いいこだから!

気持ちはさながらトンボを助けに向かう魔女の宅急便のキキである。

 

どうにか大通りに出て自転車専用レーンに入るも、まだまだ手元がおぼつかない。

そう、ペダルよりもハンドルなのだ。意思疎通がまるで出来ない。その様子はまさに魔女宅キキ、あるいは生まれたての子鹿のようであっただろう。折しもその日は強風で、ママチャリよりもはるかに車体が軽い分もろに横風を受けてとても怖かった。

スピードが出て快適な走りを楽しめるはずのスポーツバイク、されどその時のわたしにはそんな余裕はひとかけらもなかった。何台かのスポーツバイクの方々に邪魔そうに追い抜かされた。歩道を凄まじいスピードで駆け抜けるママチャリにも、優雅に追い抜かされたことは言うまでもないだろう。

 

そして苦痛だったのは振動による痛みであった。

クロスバイクの中では太めのタイヤなので初心者の方でも走りやすいですよとお兄さんは言っていた。しかしながら対比はママチャリのみのだんごからすれば、そのタイヤは十分に細く、空気まで高圧で入っているとなればそれはもう別次元のものなのであった。

ほんの少しの段差や悪路、ママチャリではなんてことのない所が、ハンドルを握る手とサドルに乗せたお尻にダイレクトに響く。これがほんとに痛かった。

 

そう、サドル問題もあった。

お店で見ていたときには特に何も感じなかったが、実際に走ってみたらとても小さかった。お尻の重心をどこに置いていいのやら。高圧のタイヤからはダイレクトに衝撃を受けるのでとても痛い。

 

早く家に帰りたい。

でももう少し走ってみたい。

痛い。

ママチャリに乗りたい。

ママチャリが恋しい。

 

そんなことを思いながらどうにか無事に帰宅。

想像以上にぐったりしてしまい、今後クロスバイクに乗ることはないんじゃないかとすら思った。

 

結論。

 

ママチャリとスポーツバイクは全くの別物である。

 

あんなに乗りたかったスポーツバイク。

果たしてその後乗ることはあったのか。

次回に続く。