いくつになっても末っ子気質

思ったことをつらつらと 三十路真っ只中主婦のエッセイ 

予想だにしなかったママチャリとクロスバイクの違い

スポーツバイクに乗りたい。

 

ある日急にそう思い立った。

なんかダイエットになりそうじゃない?と、ふと思ったのである。

夫にその旨を伝えてみたところ、むしろ自分の方が乗ってみたかった感を出してきた。

欲しくなったら一直線のわたくしだんご、思い立ってから2日後にはクロスバイクを手に入れたわけだが、そこには驚きと戸惑いが渦巻いているということをこの時はまだ知るよしもなかった。

 

購入前に軽く検索してみる。石橋は叩いてから渡る派である。

すると、スポーツバイクの中にはロードバイククロスバイクの2種類があるということがわかった。ひつじだかやぎだかの角のようなハンドルがロードバイク、ママチャリでいうトンボのハンドルがクロスバイク。本気度が高いのがロードバイクで、とっつきやすいのはクロスバイク。この時点で狙いはクロスバイク一択に絞られた。

 

それだけの予備知識を携え、実店舗に赴いた。

4件回って一目惚れした1台を翌日の朝イチで買いに行った。

 

これください、昨日一目惚れしたので買いに来ました!これまでの人生ママチャリ一筋でスポーツバイクについて何もわからないわたしでも乗れますか?と、お店のお兄さんに声をかけた。そして、ここから戸惑いの渦に巻き込まれることになるとは全く予想だにしていなかった。

 

スポーツバイクを心から愛していそうなその店員さんは、スポーツバイクについてとても詳しく丁寧に教えてくれた。その中で主に驚いたのは3つ。ママチャリにあってスポーツバイクに無いものなーんだ?それは、鍵・ライト・スタンド。これは知らなかった。というかまるで意識になかった。ママチャリでは当たり前のこの3つが無いというのだ。鍵が無いというのをうまく解釈出来ずしばし考え込んでしまった。ライトは盗まれるので乗らない時は外して持ち歩いてねというのもカルチャーショックだった。日本もまだまだ安全ではないのだ。そして、泥除けがないというのも大きな違い。雨が降っていなくても水たまりに入ってしまったら全身泥だらけ。カゴはつけられるけどほんの少ししか乗せられないし少しでも重いものは無理とのこと。この時点で面倒臭がりのしっぽがにょきにょき出て来ていたのだが、熱心な店員さんの手前そんなことは口が裂けても言えなかった。

 

とにもかくにもこの3つも合わせて購入しなければいけないということは理解し、数分前に出会ったばかりの店員さんに全幅の信頼を置き、全てを委ねてみた。まずはライト選び。充電式か電池式か。鍵は2こあったほうが良い。スタンドはしっかりしていたほうが良い。等々、色々教えてくれながら選ばせてくれた。今のだんごのスポーツバイクの知識は、ほぼあの店員さんから教授されたもので出来ている。

 

紆余曲折を乗り越えやっとお会計。各種保険やら車両登録やら諸々合わせて6万円くらいだった。これはピンキリのクロスバイク市場の中ではだいぶ安い部類だと思う。とはいえ我が家にとっては大きな出費。車持ってないんだからこのくらいいいよね!ということで落ち着かせた。

 

受け渡しには整備が必要とのことだったので、お昼ご飯を食べお買い物をして時間を潰し、いよいよご対面!

 

と思いきや、ここからがまだ長かった。各種保険の説明やら自転車に乗る際の心構えやらを教わり、やっと我がクロスバイクとご対面。そこから車体の説明、ギアの説明、空気入れの説明等々。ママチャリの空気入れは使えないというのも大きな違いだった。スポーツバイク用の空気入れじゃないと入れられないし、高圧で入っているから少なくとも1ヶ月に1度は入れてねとのこと。他にもクロスバイク特有の諸々を教えてくれて、だんごは正直びびっていた。果たして乗りこなせるのか...?

そんなこんなで、やっと、やっとのことでクロスバイクに乗って漕ぎ出せる時がきた。店員さんにお礼を言い、お見送りをしてもらいながら、ついに漕ぎ出したのである。

 

不安と期待で胸がいっぱいの初乗り編は次回に続く。