いくつになっても末っ子気質

思ったことをつらつらと 三十路真っ只中主婦のエッセイ 

コストコは1人で行っておいでと送り出してくれる夫

独身時代からコストコユーザーだったわたくし。

結婚後も夫を口説き落としコストコ会員になることに成功。夫は外国の食べ物や商品が好きな上に新し物好きなのですぐにコストコを気に入ってくれた。

 

なんぞかんぞ月1ペースで通っていて、出産したらなかなか来られないから今のうちに行っとけということで妊婦時代後半は週1ペースの時もあった。

 

そしてマタニティブルーズ全開な産後に突入。何カ月経ってもメンタルは崩壊したまま。コストコはおろか、外に出ることすら憚られる日々を送っていた。オムツやお尻拭き等、いくつかの消耗品はコストコの物を使っていたので、産後は夫が1人で買いに行ってくれていた。

 

時は経ち産後5カ月くらいの時だっただろうか。

夫が言ったのだ、娘と2人で留守番してるから1人でコストコ行ってきたら?と。

そんなこと考えつきもしなかったので当然難色を示したわたし。しかも外は雨模様。運転だって1年近くしていないのに行けるわけがない、と。にもかかわらず尚も行けと言ってくる夫。普段押しが強いタイプではない彼が引こうとしなかった。我が家からコストコまでは片道1時間半弱。滞在時間も鑑みると3時間は家を空けることになる。当時の精神状態では、3時間も娘と離れるなんて考えられなかった。考えられなかったが、夫からの強い後押しに負け、半ば強引に家から追い出されるように車に乗り込んだ。

 

久しぶりの運転、久しぶりの1人、さすがに往路は緊張した。

無事にコストコに到着、久しぶりの買い物、大きな倉庫。無事買い物を済ませ車に乗り込み帰路につく。思いきり歌を歌う。気持ちがいい。1人、1人、1人!そうだ、1人が好きだったんだ。1人で自由に動ける時間が大好きで、それが必要だったんだ。そんなこと忘れていた。

 

家を出た時とは別人のようになって帰ってきた妻を、暖かく迎えてくれた夫。

病んでいる妻に必要なのは娘と離れ1人になる時間だと、彼にはわかっていたようだ。

 

それ以来コストコへは基本1人で行かせてくれている。

育児中の1人時間がこんなにも貴重で大切で開放感のあるものだとは知らなかった。

産後の1人コストコは間違いなく産後うつから抜け出す一歩になっていたと思う。娘と同時に妻であるわたしのことも見てくれている夫には本当に感謝している。

 

ありがとう夫、これからもよろしくお願いします。